今年7月に全国ロードショーされた「先生!口裂け女です!」はバイク乗りヤンキー3人組が口裂け女と戦うという低予算ホラー映画。しかしカフェレーサーのSR400やKZ1000が登場し、バイク好きが楽しめるシーンが随所に散りばめられている。
この作品の監督を務めたのがナカモトユウさん。無類のバイク好きで作品にはナカモト監督のバイク愛が溢れている。「バイクに興味をもったきっかけは幼少期に見た『仮面ライダークウガ』です。トライアル的なバイクアクションが多く、日常的に主人公がバイクに乗るシーンが多かった」
中学時代から自主製作映画を製作し、広島から上京。2018年に映画監督の登竜門、ぴあフィルムフェスティバルで観客賞、カナザワ映画祭の新人監督部門でグランプリを受賞した。翌2019年に商業映画デビューを果たす。
映画監督デビュー後もバイク熱が冷めることはなく、マッドマックスに登場するKZ1000、「彼のオートバイ、彼女の島」のW3を購入。現在は「大脱走」のトライアンフTR6トロフィーや、「人造人間キカイダー」の750SSを購入するために奮闘している。
最新作「先生!口裂け女です!」では主人公3人組の愛車が、物語の重要なアイテムとして登場する。
「バイクの走行シーン撮影は、役者さんの安全確保をはじめ、走行許可、車両の準備など本当に大変です。それゆえに、最近の日本映画やドラマにはあまりバイクが出てきません。今回はこれまでの経験を活かして、やっと夢を叶えることが出来ました」
二輪ユーザーが求めるのはリアリティ。バイクに無知な製作者が作った荒唐無稽なバイクシーンでは、一般の視聴者もその魅力に気が付かない。ナカモト監督ならでは視点が、エンターティメントにおけるバイクの存在感を変えてくれることに期待が膨らむばかりだ。
ではナカモト監督の立ち位置から、2輪業界と販売店はどのように見えているのだろうか。
「僕が個人的にショップさんに求めるのは『相談しやすさ」です!』どこかが壊れたり違和感がある時に電話でも丁寧に対応してくれて、カスタムの相談ができるお店を選んでいます。初心者や免許も持っていない方にも優しく説明してくれると大変助かります!「他店で購入されたバイクは一切お断り」も何とかならないかな…と。諸事情で難しいとは思いますが、敷居が低いお店がもっと増えてほしい。僕自身上京した際に、お世話になれるバイク屋さん探しに大変苦労しました。今では沢山のお店に助けられながら、バイクと付き合えて、本当に感謝しています」
30代前半のナカモト監督は、二輪ユーザーとしては若い世代である。SNSなどの投稿にも力を入れており、若者の視点から二輪業界を盛り上げてくれる希望の逸材だ。
「僕にとってバイクは、人生で無くてはならない存在です!今後も若い人がバイクに興味を持ってくれるよう業界を盛り上げていきたいと思っております。YouTubeチャンネルではほぼ週一でバイク用品のレビューやインプレを投稿しております。ご協力して下さるメーカーやショップさんのご連絡をお待ちしております!」
バイク動画チャンネル「ナカモトモータース」
https://www.youtube.com/@nakamotomotors
[プロフィール]
ナカモトユウ
1991年生まれ。広島県出身。中学時代から映画を自主製作、一度は就職するが映画監督を志し上京。2018年に映画監督の登竜門「ぴあフィルムフェスティバル」で観客賞、カナザワ映画祭新人監督部門でグランプリを受賞。2019年に商業映画デビュー。主な作品に清野菜名主演『死霊軍団 怒りのDIY』や、予告編がSNSで大きな話題となった『福山市長に1日密着してみた』がある。最新作は2023年7月に全国ロードショーされた木戸大聖主演『先生!口裂け女です!』
※各種プラットホームで配信中
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